ドッグフードに使われる穀物の種類

近頃は穀物不使用のドッグフードが人気ですが、穀物であれば全てが良くないのでしょうか? ドッグフードに使われることの多い穀物は、それぞれどのようなものなのか、代表的なものをいくつか解説します。

(1)小麦

低コストのためかさ増しの意味合いで入れられることが多く、肉食に近い犬は、小麦のような穀物を大量に摂取する必要はありません。
小麦のグルテンに対してアレルギーを起こす犬が多いため、気を付ける必要があります。

(2)トウモロコシ(トウモロコシ粉、コーングルテンミール)

コーンスターチや砂糖を作ったあとの副産物として残ったものです。
コスト削減のためにかさ増しで入れられており栄養価はほとんどないといわれています。
こちらもアレルギーの原因となるものです。

(3)ビートパルプ

サトウダイコンから砂糖を取り出した後の搾りかすで、小麦・トウモロコシ同様の理由で使用され、栄養価はほとんどありません。

(4)大麦

名前は似ていますが、小麦とは全く違ってほとんどグルテンを含まず、アレルギーを誘発しにくい穀物です。
水溶性食物繊維が豊富で、腸内環境を改善する効果があります。
カルシウム、ビタミンB1、鉄分などの栄養摂取も期待できます。

(5)オーツ麦(オートミール)

グルテンを含まず、アレルギー体質の愛犬にも安心して与えられます。
水溶性食物繊維やカルシウム、ミネラル、ビタミンを豊富に含み、栄養バランスのとれた穀物です。

(6)白米

アレルギーを起こしにくい穀物で、8割近くを糖質が占めていて、糖質は素早くエネルギーに換算されます。
たんぱく質、鉄分、カルシウムなどの栄養も豊富です。

(7)玄米

ミネラルや、ビタミン類は白米にする過程で失われてしまいますが、玄米のままであればそれらを多く含みます。
消化しづらい穀物で、胃腸の弱い子や高齢の場合は注意しなければなりません。

穀物にも様々なものがあり、中でもコスト削減のために使用されているものと、栄養価を考えて使用されているものの二種類に大きく分けられるということが、お分かりいただけたかと思います。

また、栄養価の高い穀物にも一長一短あり、やはり消化吸収の面では肉や魚には敵わないこと、そのため「あくまで適量であれば身体に良い」ということを念頭に置いて、穀物使用のフード選びをしていただけると良いかと思います。