高齢犬にはウェットフードが向いている?
メリット
(1)食欲増進
食欲がなく、あまり食事をしたがらないとき、嗜好性の高いフードが役に立つでしょう。ウェットフードの肉や魚の素材感と匂いで、食欲を増進させることができます。
(2)噛む力や飲み込む力が弱った子に
歯が抜けたり、嚙む力が弱ってきた高齢犬には、ドライフードのような固くてしっかり噛む必要のあるフードは食べるのに苦労します。ウェットフードであれば、水分量が多く柔らかいため、噛むのが苦手になってきた犬にも安心して与えられるでしょう。
また、飲み込む力が弱ってきた場合にも、飲み込みやすいウェットフードは重宝します。
ドライフードと違って万が一噛まずに丸呑みしてしまったとしても、柔らかいためのどに詰まりづらいという利点があります。
(3)消化しやすい
年齢とともに胃腸の機能が低下すると、消化不良を起こしやすくなります。ドライフードをそのまま与えていて下痢や嘔吐をしがちな子は、ウェットフードの方が消化しやすいかもしれません。
デメリット
(1)歯や顎が弱る
まだドライフードを食べられるくらいの噛む力や飲み込む力がある子に、ウェットフードばかりを与えるのは適切とは言えません。固いものを噛むことで、歯や顎の筋肉が鍛えられるからです。
(2)総合栄養食ではない
ほとんどのウェットフードは、ドライフードと違って総合栄養食でないものばかりです。やはり毎日の食事の基本は、栄養バランスのとれた総合栄養食でなくてはなりません。
「一般食」であるウェットフードはあくまで副食、たまに与える程度にします。
よく噛むことのできない犬に、栄養バランスを考えてドライの総合栄養食を与える場合は、ぬるま湯でふやかすなどの工夫をすると良いでしょう。
(3)歯石が付きやすい
ウェットフードは歯石の原因となりやすいという欠点もあります。噛むことで歯石除去の役割があるドライフードとの組み合わせも必要です。