栄養不足による影響

「毎日決まった量のフードをちゃんと与えているから、うちの愛犬に栄養不足は無縁」と思っていませんか? 栄養不足は、餌を食べない犬ややせ細った犬に限ったことではありません。
ご飯をしっかり食べていても、ドッグフードの栄養不足になる子が増えているのです。

1.フードの成分を見直しましょう

栄養不足になるかどうかは、フードを「与えているかどうか」ではありません。
重要なのは「どのようなフードを与えているか」です。
低品質なフードの中には、

・消化吸収が難しい炭水化物や穀物
・ほとんど栄養を含まない、穀物などの搾りかす
・栄養の乏しい肉副産物
・添加物

このようなものを多く含むものを見かけます。
これらが犬の体に入っても、栄養分が少ないか、消化吸収できずそのまま便として体外に排出されます。
しっかり食べているように見えても、犬の体に有効な栄養素や成分は残らないのです。
栄養不足は、栄養バランスの偏った手作り食のみを与えているときにもみられます。
愛犬の体を気遣ったつもりで手作りしていても素人では栄養計算が難しく、誤った食事の与え方をしていることがあるからです。

2.栄養不足に陥った際の症状

犬は人間と違い、多くの良質なたんぱく質を必要としています。
栄養不足の代表的なもので、たんぱく質の不足が挙げられます。
筋肉や内臓、脳など全身に必要なたんぱく質は、不足すると筋肉が作れなくなったり、内臓疾患の原因となったり、また皮膚の乾燥や炎症などと様々な症状を引き起こします。

また、免疫力は病気から身を守る壁のような役割を果たしていますが、たんぱく質の不足によって免疫力が低下すると、病気やウィルスの前に愛犬をさらしているのと同じ状況になってしまいます。
重症の場合は歩けなくなったり、歯が抜け落ちてしまうなどの見かけにも分かるような変化が起こります。
意外なようですが、一見肥満のように見える犬にもたんぱく質不足が判明したことがあります。
たんぱく質は代謝にも関わっているため、代謝がうまくいかずに不必要な脂肪などを体内にためてしまっている可能性があるからです。

ここでは犬にとって一番重要であるたんぱく質を例に上げてご説明しましたが、健康維持のためには他にもたくさんの栄養素が必要です。
現在与えているドッグフードで必要な栄養素を正しく補えているかどうかを確認し、手作り食やウェットフードなど総合栄養食以外のものを与える頻度を減らすなどして、栄養不足を予防しましょう。
また、こちらのドッグフードの与え方についても合わせてご覧ください。